愛媛県西予市明浜地域にある「狩浜の段々畑」の国の重要文化的景観選定を目指している市教育委員会は5日夜、大学教員らでつくる調査委員会(委員長・上杉和央京都府立大准教授)の成果報告会を、同市明浜町狩浜の狩江公民館で開いた。段々畑をはじめとする地域の歴史や現状に、地元住民ら約40人が聞き入った。
 調査は、市が2015年度予算に約528万円を組み入れ、大学生らを含む約20人が「うみ」「さと」「やま」の3エリアに分かれて1年間実施した。
 報告会では、委員がエリアごとに調査内容を発表。段々畑に関し、石段の石が真横に積まれていることから「最も古いのは江戸期からと思われる」と解説。狩浜地区内には、戦前までの建造物が約3割残る一方、「平成以降の建築も1割以上ある」とし、新旧が共存している集落の特徴を説明した。